来週から4月、日本会計的には新年度ですね。そして入学の季節です。これを機に新しいことにもチャレンジされる方もいるのではないでしょうか。
その中で、アクチュアリー試験にチャレンジされる方もいらっしゃるかもしれません。アクチュアリー試験の中で(相対的な意味で)取り掛かりやすい科目の1つとして挙げられるのは、生保数理です。
生保数理の指定教科書になっている二見本や、山内本は、高校数学をそれなりに勉強してきた方であれば、その前提知識さえあれば理解できるようにできています。それを読み進めるのは、下手にε-δ論法でうんうん唸るよりある意味難しくないと思います。
その一方で、生保数理独特のキャッシュフローの概念というのは、そもそも生命保険の仕組みがわからないとイメージしづらいところがあります。
実は生保数理の概念を手っ取り早く、しかも無料で勉強できるコンテンツがあるのをご存知でしょうか?それが、ハピスマ大学というサイトにある「これであなたもアクチュアリー!」シリーズです。
ハピスマ大学というのはアクサダイレクト生命が運営している金融教育促進コンテンツで、そのなかにぽつんと生保数理を勉強できるコンテンツがあるのです。当時はNAC(Nextia Actuary Club・当時はネクスティア生命)のコンテンツの1つだったのですが、生保数理が大好きな方々がたまたま勤められていて、生保数理の講義や模試が置かれているという、他の保険会社では類を見ない贅沢なコンテンツとなっています。
「これであなたもアクチュアリー!」シリーズは2つあります。
www.axa-direct-life.co.jp
www.axa-direct-life.co.jp
(1つ目のキャプションがおかしいですが、リンク先は間違っていません)
このPDFのスライドがよくできていて、これでもかというくらい丁寧に作り込まれているのです。そして動画の講義がありがたい。日本アクチュアリー会などで生保数理の講師を務める山内恒人氏の講義を無料で見れちゃう。生保数理をざっくりと掴むのにはもってこいです。
これだけでアクチュアリー試験に合格できるわけではないですが、これらを一通り受講して肩慣らししたところで、二見本や山内本、合格へのストラテジー生保数理に取り組むと効率的じゃないかなー、と思ったりするのです。そういう意味では今の受験生はコンテンツが充実していてうらやましいところがあります。
生命保険数学の基礎 第2版: アクチュアリー数学入門
作者: 山内恒人
出版社/メーカー: 東京大学出版会
発売日: 2014/12/18
メディア:単行本
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アクチュアリー試験 合格へのストラテジー 生保数理
作者: アクチュアリー受験研究会代表MAH,西林信幸,寺内辰也,山内恒人
出版社/メーカー: 東京図書
発売日: 2018/06/08
メディア:単行本
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ちなみに、この動画に映っているお二方はすでに退職されています…。
生保数理の合格体験記などを読んでいてもなぜかこれを勧める人はあまりいないようなのですが、個人的には隠れた(?)優良コンテンツだと思っています。お金もかからないですし、今のうちに手っ取り早くコツをつかんじゃいましょう。そしてアクサダイレクト生命におかれましては、後学のために残し続けてほしいと思うところであります。