横浜マラソン2022を走ってきました~感想と課題~

久々の更新です。

タイトル通りでありますが、先週の日曜日に横浜マラソン2022のフルマラソンの部に出場し、なんとか完走することができました。今日は当日の振り返りと(自らのことはおこがましくも反省せずに)今後の横浜マラソンの課題について書いてみようと思います。

横浜マラソンは文字通り横浜を走るマラソン大会で、フルマラソンはみなとみらいからスタートして、本牧、根岸、磯子と南に進んでいって、金沢区の南部市場付近を折り返して、再びみなとみらいに戻っていく、というコースになっています。
当日は横浜市出身の谷原章介さんが7kmの部を完走したとか、有名人も走っていたそうで、東京マラソンまではいかずとも、横浜ならではの盛り上がりを見せていたようです。
と、他人事のような(雑な)概要はともかく、早速本題に行ってみましょう。

横浜マラソン当日の振り返り

ラソンのみならず、普通翌日にスポーツの大会が控えているのであれば、前日は十分に睡眠をとって身体を休めるのは当然のこと。が、私はこの前日に限って、のっぴきならない事情で夜中の2時まで起きていなければならず、そして当日は受付の時間の事情で6時起きせねばならず、わずか4時間しか寝れませんでした。個人的には、4時間睡眠によるコンディション不良というよりもよく寝坊しなかった、というところで若干安堵していました。
軽くシャワーを浴びて、いざ出発。最寄駅で電車を待っていたら、荷物預かり用の袋持っている人や運動靴に計測タグをはめている人が乗ってきて、明らかに同志と思われる方々を見かけました。
朝ごはんは、食べ過ぎて走っていて腹痛になるのが怖いので、アミノバイタルのゼリードリンク*1だけ注入しました。
みなとみらい駅はマラソンランナーでごった返していて、トイレは行列…。駅のトイレは諦めて、そのままパシフィコ横浜の受付へ。受付を済ませるには、専用のサイトで過去1週間の体温・体調を入力する必要があって、過去1週間分入力することで、ようやく受付可能となり、そのバーコードを読み取ってくれて、中に入ることができます。そこで手荷物を預けて、いよいよTシャツにジャージ姿とランニングモードになります。手元にはスマホと片耳分のワイヤレスイヤホンだけ。
といってもスタートまでは1時間くらい残っている。というわけで、トイレに行くことに。が、ここでのトイレの行列はみなとみらい駅以上の長蛇の列。まあ時間はあるとはいえ、こんなことなら先に駅のトイレに行っておくべきでした。行列を待っている間は、スマホのファイル整理で時間つぶし。よい時間つぶしになりました。
スタートは8時30分で、15分前にようやくスタート地点に到着。スタート地点はどうやらゼッケンのアルファベットごとにブロックが異なるようで僕はEとのことで本来にスタート地点のランドマークタワーからやや離れた横浜市役所近くで待機。おそらく、事前記入のゴール予想到達時間でおおよそ分けられているのでしょう(Aに近いほど3時間切りで走り、後の方だと設定時間ギリギリ)。確かKまであったから、参加者の中では真ん中くらいなのでしょう。
ランナー側からすると、オープニングで何が起こっているかが全くわかりません。とりあえずマイクで男性が何か騒いでいる(どうやら山中市長だったらしい)のは聞こえても、何を言っているのかはまったくわからず、8時半付近でなんかよくわからないけど拍手が起こったのでとりあえず拍手。隣の道路では僕より早いアルファベットのブロックが前進しているのを見て、ようやくスタートが近づいた、という気分になりました。そして、、いよいよスタート!最初は前が混んでいることもあり、ほぼジョグくらいの速さでしか前に進めず。ようやくランドマークタワー前のスタート地点に到着。スタート地点には、24時間テレビの100kmマラソンでおなじみの坂本トレーナーやfm yokohamaのDJの栗原治久さんらが盛り上げていました。そこに手を振って、意気揚々とスタート。
最初に飛ばし過ぎてもいけないので、控えめに周りに合わせるようなペースで進める。ペース的にはほぼ8km/hくらいで、息切れしないくらいのペース。目標は5時間前半くらい。
まずは北上して、神奈川区の中央卸売市場を目指す。ここら辺は周りを見れる余裕がある。
そこを通過してまたみなとみらいへ戻る。ここら辺はコースの距離稼ぎなんだろうなあ。
給水スペースがこまめに置いてあるのが印象的でした。実際はちょっと覚えていないものの、だいたい1.5kmに1箇所はあるよようなイメージでした。12年前に10kmの部で参加したときは、1箇所しかなかったので、ずいぶん対照的。というわけで、お言葉に甘えて、ほぼ毎回給水のアクエリアスを取り続けました。
42.195kmは果てしなく長い。みなとみらいに戻ったのはいいものの、そこから山下ふ頭、本牧へと向かっていく。そこからさらに南下する。マラソンのこれまでの最長は10kmだし、ウォーキングを含めても、四国八十八ヶ所でも1日20数kmが最長だったので、半分越えたらもはや未知の世界です。本牧の10km通過までは元気でしたが、そこから30kmもあるのかという絶望との闘いです。。しかも、当日は磯子くらいまで走るというくらいの認識でコースをきちんの把握しておらず、南部市場まで走るの!?となったときにはうげー、、となっていました。
ところで、横浜マラソンの翌日がハロウィンということもあり、コスプレランナーもちらほら見かけました。覚えているだけでも、マリオとルイージ、ルフィ(前日に映画が放送されていましたね)、亀仙人水戸黄門(!)、楽天カードマン、etc.と盛りだくさん。それにしても、走りに影響しないんですかね。
走っている最中は、スマホに入れた音楽を聴くのが唯一の癒し。どうやらルールでは両耳にイヤホンをつけてはいけないらしく(大会主催者の指示が聞こえなくなるから)、片耳で聴いていました。ここは大好きなWANDSをかけまくっていました。
本牧から根岸へ向かうところで明らかにペースダウン。ここらへんで、とりあえず折り返し過ぎたらリタイアしようかを真面目に頭をよぎっていました。とにかく走っても走っても終わらない(当たり前だ!)。脚も痛いんだけど、絶望感の方が強い。
ここら辺になると、電車感覚で走っていました。スピードは電車にならないけれど、駅に向かって走る感じ(元町・中華街→石川町→(本牧)→根岸→磯子新杉田→南部市場)になっていました。次は~根岸~根岸~みたいな感じ。といいつつも、根岸線の電車に抜かれてまた絶望するわけですが。
そんな感じで身体を騙し騙し走っていくのですが、脚がだんだんと重くなっていく。太ももらへんに鉛を巻いて走っているのか、という気分。走りたくても、歩幅が靴のサイズくらいにしかならない。きつすぎる。ここらへんからだんだんと周りが自分を抜く人が大多数になってきました。
とはいえ、もはや惰性で走り続け、なんとか南部市場の折り返しまでたどり着きました。もうやめたかったけど、ここら辺になると、倒れりゃ本望とよくわからない開き直りで走っていました。
そこから帰りはしばらく国道を走ってから高速道路へ。これが地獄の始まりとはつゆ知らず…。というのも、高速道路に入ってみなとみらいへ戻るのかと思いきや、新杉田の入口に入ったら、なんと南部市場方面にまた走っていくとは…。これは精神的に参ります。なんせ、みなとみらいから遠ざかっているわけですから。どこまで行っても折り返しが見えない。これがつらい。そしていよいよ太ももが上がらなくなってきた。。これは走るより早歩きの方が早いのでは。。ということでここから早歩きにスイッチ。太ももを上げなくて済むので、ややきつさはやわらぐ。ただ、ペースはやはり走るより遅くなるし、意識して腕を振らないとペースが遅くなってしまうので、腕を大きく振っていくことは意識していました。
みなとみらいへの逆走はやはり南部市場付近で折り返しになり、ここからようやくみなとみらいへ帰っていくだけ。
それにしても、高速道路に入ると給水スペースも豪華になっていき、ベリーダンスサルサを踊っている女性陣がいたり、ともかくランナーを盛り上げようという意図を感じました。こちとら盛り上がる余裕はないのが本音なのですが。
高速道路は山下ふ頭付近(本牧JCT)でお別れ。ようやくゴールが近いという感覚に。それにしてもここら辺からボランティアの方のプラカードが頻繁になってきた印象ですね(「ゴールまであと少し!」とか「痛みは気のせい!」とか)。
時間制限も気になるところですが、そこはなんとか制限30分以上はキープしていたようです。
そして、、14:31、グロスで6時間1分、なんとか完走することができました。ネットではなんとか6時間切り。ゴール後にはラッキー給食なるものがあったのですが、その1つのデルモンテのバナナだったときは心の中でずっこけました(でもうまかったです、というかエネルギー補給にかなり助かりました)。
フィニッシュの瞬間は、泣かずともこみ上げてくるものがありました。よくここまで耐えられた自分、そして支えてくれたボランティアの方々。体調は最悪だけど、なんとかなりました。

横浜マラソンの感想と課題

とにかく、止まるな!

これはマラソンが好きな、僕の大師匠の教えで、とにかく止まらずに走っていれば42.195kmだろうが100kmだろうが完走できる、というものです。後半は早歩きになってしまいましたが、足がつろうがともかく止まらないことを意識していました。給水ポイントだと減速せざるを得ないのですが、その際の加速はかなりきつかったです。ということは、止まってから再び走り出すのはかなりきついのは容易に想像できます。完走したかったら、どんなにきつかろうが、とにかく止まらずに走り続けることです。

ラソンというよりハーフマラソン+ハーフ競歩

前半はペースはともかくなんとか走れたものの、後半の高速道路に入ってからは早歩きになってしまいました。終わってから時間を見返したところ、前半はほぼ10km/hで貯金して、後半は早歩きでペースダウンしたので貯金を食いつぶしていた格好になっていたようです。横浜マラソンの制限時間は6時間半で、まあハーフマラソン+ハーフ競歩でもなんとかなるということが証明できたようです。ところで、だいぶランナーに抜かれて、高速道路で給水ポイントでアクエリアス飲んでいたら、とあるボランティアがぼそっと「もう全然人が来ないね」と言っていて、事実ではあれど、だいぶ遠ざかってしまったのかと辛かったです(ボランティアにというより、実力不足の自分に)。

参加費が高すぎる問題

とにかくですね、参加費が高すぎです!
この横浜マラソン2022のフルマラソンの部にエントリーするのに支払った金額は、21,000円(支払手数料込み)です。これは、東京マラソンに次ぐ高さです。
で、これ、どれくらい高いのかというと、例えば10年前の東京マラソン2012だと10,000円でした。この10年でほぼ倍になっているわけです。横浜マラソンでフルマラソンが始まったのは2015年ですが、その年のフルマラソンの参加費は支払手数料込みで15,200円*2。同大会比較でも約4割も値上げされているのです。感染対策でコストがかさむとか理由はあれど、これでは一般ランナーが気軽に走ってみようとかなりづらくなるのではないでしょうか。別に儲けるわけじゃないのなら、もっと工夫できないものでしょうか。それでも払って走ったわけですが、次も走りたいかと言われると、金銭的な意味ではちょっと足踏みしてしまいます。
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絶望の高速道路

当初、高速道路を走れるというのは自分の中で喜びでした。なんせ、普段は高速道路をon footで走れることなんてないわけですから。ところが、、いざ高速道路に入ろうとすると、当然入るときは上り坂。そこでペースダウンを余儀なくされる。それに上記のとおり、南部市場から新杉田へ向かってみなとみらいへ帰ろうとしているところに再び南部市場へ向かわせようとしているわけですから、ランナーのモチベーションがダダ下がりです。こんなことをさせるくらいなら、国道での折り返しをそもそも海の公園八景島シーパラダイスにするか(すなわち南部市場のさらにその先)してほしいです。
さらに、高速道路の何が辛いかというと、カーブです。一般道であればただ単に曲がるだけなのですが、高速道路のカーブはわざと斜面になっています。この斜面を走るのは、常に上り坂を走っているような感触で、とにかくきつい。下手すると、高速道路の入口の上り坂よりもこの斜面走りはしんどいです。横浜マラソンの難所は間違いなく高速道路だと思います。

楽しいのは走っている最中ではなく、走った後!

これはただの個人の感想に過ぎないことを強調しておきますが、一素人でロクに練習もできていない(ジムで週1,2で5km orサイクルで10km走るのが関の山)人間からすると、走っている最中はただただ辛く、沿道の声援に応える余裕なんてありません。楽しく走ろうなんて誰が言ったのでしょうか。そんなの、土台無理です!!
とはいえ、喉元過ぎれば熱さを忘れる、ということわざがあるとおり、走った後はこのブログを書く余裕があるとおり、いくらでも武勇伝的に語れるわけです。そりゃ振り返るのは結果的に完走できたし楽しいです。
まあ日頃からきちんと練習しているランナーは楽しいのかもしれませんが、僕にとっては最初の10km以外はほぼほぼ苦痛でしかありませんでした。

オープニングがよくわからなかった問題

スタートがブロックによって別なのが分かっているなら、せめてスピーカーはつけてもらいたかったですね。僕は市長の熱烈なファンというわけではありませんが、何と言っているかくらいは知りたかったです。よくわからないまま拍手して、よくわからないまま走らされるのはちょっとランナーファーストとは言い難いです。

と、いろいろと書いてきましたが、ボランティアの皆さんには本当に助けられました。彼(女)らの応援がなければ、完走できなかったと思います。円滑な運営になったのも、ボランティアがあってこそだと思います。
走ってみて、こんなに自分が遅いのかと現実を見せつけられたと同時に、アスリートが2時間数分台でしのぎを削っていることを心から尊敬できます。あんなペースでずっと走れるって、当たり前ながらすごいことなんだと体感できました。
ともかくフルマラソンを完走できてよかったです。次…?いや、もう応援する側で十分です。

*1:アミノバイタルにした理由は、単に近所のドラッグストアで安かったから。

*2:インターネット申込、クレカ支払の場合。