アクチュアリーの勉強ができる大学2025
数年前にこんな記事が出ていたんですよ。
actsc.jp
こちらは「あくさん」なるアクチュアリーの方が書かれたまとめ記事です。
私のブラウザで見るとなぜか某W大学とK都大学に取り消し線が引かれているように見えるのがよくわかりませんが、それはともかく、アクチュアリーを勉強できる大学、というのは上のサイトで紹介されている5大学だけではありません。
それに加えて、割と有名な進学サイトでのアクチュアリーを目指せる大学の紹介で、「この大学でアクチュアリーに関する科目扱っているって聞いたことがない」ようなまるで頓珍漢な大学を紹介されているのを見るとこりゃあてになんねーなと思うわけで、ここはちょろっと調べてみて、高校生が見てもためになるように、アクチュアリーの勉強ができる大学をまとめることにしました。
「アクチュアリー試験の科目に関する勉強ができる」と「Actuarial Scienceに関する勉強(or研究)ができる」では大違いではありますが、ここでは幅広くどちらも含めることにします。あと、1次試験の数学とKKT(会計・経済・投資理論)については、理学部と経済学部が設置されている大学であれば「確率・統計」と「会計学」「ミクロ/マクロ経済学」「ファイナンス論」を組み合わせれば勉強できる、と言い張れてしまうので、今回は「アクチュアリーの」と言っているくらいなので、生保数理などの保険数理の科目が設置されている大学に絞りたいと思います。
この記事では簡潔にしか紹介していないので、ご興味ある方は当該大学について調べてみてはいかがでしょうか。
調査方法は以下のとおり
- 対象大学は、旧帝大・主要国公立大・主要私立大学・および私が保険数理の科目を設置していると知っている大学
- 確認方法は、2025年度シラバスで「保険」もしくは「年金」でキーワード検索し、保険数理に関する科目が該当する場合「設置されている」と分類する
- なお、順番はおおよそ北から順(緯度的に正確じゃないかもしれないけどそこは許して)
ざっと調べただけなのでこれでも抜け漏れ(該当大学でもすべての科目は網羅できているとは限らない)あるかもしれませんが、もし漏れがあったらコメントで教えてください。なお、情報は2025年度現在のものです。
保険数理に関する科目が設置されている大学
弘前大学
- 「応用数理演習Ⅰ」という科目で生保数理を扱う
東京科学大学
- 大学院数学コースで「金融数理特論C/D」で、金融機関のリスク管理を題材としつつも、保険会社を題材とした課題・在り方にも言及
ちなみに、旧東京工業大学大学院経営工学専攻では、かつて年金数理が開講されていたようだが、見つからなかった。当時の講義資料の一部はここから入手可能
慶應義塾大学
- 理工学部数理科学科の「保険数学」「リスク数理」で生保数理・リスク予測モデリングについて扱う
- 理工学研究科開放環境科学専攻の「年金数理」で年金数理を扱う
- 理工学部数理科学科白石博研究室では保険数理に関連する研究も行っている(ちなみに白石先生はアクチュアリー正会員)
- 経済学部・経済学研究科・理工学研究科基礎理工学専攻の「生命保険数学特論(OLIS生命保険寄附講座)」で生命保険に関するERM、ALMを扱う(集中講義)
ちなみに、「リスク数理」ではかつて損保数理を扱っていた年もあったようだが、担当教員が変わりデータサイエンス寄りに変わった。
法政大学
- 理工学部の「保険数学」で生保数理を扱う
武蔵野大学
- 工学部数理工学科の「保険数学」で生保数理を扱う
信州大学
- 理学部に「生保数理」「損保数理」「年金数理」が設置されている
名古屋大学
- 大学院多元数理科学研究科の「統計・情報数理概論Ⅰ」で生保数理、「統計・情報数理概論Ⅱ」で年金数理を扱う
京都大学
- 理学部・理学研究科の「保険数学」で生保数理、「年金制度設計論」で年金数理を扱う
- 大学院理学研究科アクチュアリーサイエンス部門では保険数学ゼミを設置し、Actuarial Scienceに関する研究を行っている
大阪大学
- 大学院理学研究科・基礎工学研究科の「応用数理学概論I」(「保険数理概論」)で生保数理を扱う
- 大学院基礎工学研究科の「年金数理」で年金数理を扱う
奈良女子大学
- 理学部の「数学特別講義Ⅲ 」で生保数理・年金数理の基礎を扱う
神戸大学
- 理学部および理学研究科の「特別講義 保険数理」で生保数理を扱う
保険数理に関する科目が設置されているのが確認できなかった主な大学
- 北海道大学(ただし、大学院数学専攻の過去の修士論文を見ると、保険数理に関するものがいくつかあり)
- 国際教養大学
- 新潟大学
- 筑波大学(ただし、遅くとも2012年度までは理工学群社会工学類で「保険数学」の集中講義が行われていた)
- 埼玉大学
- 千葉大学(ただし、2020年に現代保険リスク理論に関する集中講義が行われていた)
- お茶の水女子大学
- 東京都立大学(ただし、大学院理学研究科数理科学専攻で2020年度、2022年度、2024年度に保険数理に関する集中講義が行われていた)
- 上智大学(ただし、2006年に「数学特別講義Ⅰ」という科目で生保数理・年金数理に関する講義が行われていたようだ)
- 国際基督教大学
- 立教大学
- 青山学院大学(ただし、広報誌によると理工学部でアクチュアリー試験数学に関する指導を行っているようだ)
- 学習院大学
- 日本大学(かつては文理学部に「アクチュアリーコース」が設置されていたが、2015年度に廃止)
- 東京女子大学
- 日本女子大学
- 津田塾大学
- 横浜国立大学
- 横浜市立大学(データサイエンス学部設置)
- 名古屋市立大学(データサイエンス学部設置)
- 金沢大学
- 滋賀大学(データサイエンス学部設置)
- 同志社大学
- 関西大学
- 関西学院大学
- 岡山大学
- 広島大学
- 下関市立大学(データサイエンス学部設置。ちなみに教員の1人の近藤宏樹先生はアクチュアリー正会員だがアクチュアリーに関する科目は担当していないようだ)
- 佐賀大学(ただし、平成29年の広報誌によると、アクチュアリー試験の受験補助をしており、当時はなんらかの対策をしていたように見受けられる)
- 熊本大学
感想
(各大学でいろんな事情があることは承知していますが、それは置いといて)
- 授業だけでなくいわゆるActuarial Scienceを研究までできる大学という意味では、東大、一橋大、早大、慶大、明大、中大、京大などが挙げられる。特に東は早稲田、西は京都が教員数や科目数という意味で充実している印象を受ける
- 東大はかつて大学院数理科学研究科で「アクチュアリー・統計プログラム」というアクチュアリーを養成するプログラムがあったが廃止された。一方で、その要素は経済学部や経済学研究科の方に移ったようにも見受けられる
- いわゆるGMARCHでも濃淡は様々。明大や中大は積極的、法大は1科目あり青学大は指導が何やらある程度である一方、立大や学習院大では見当たらなかった
- 滋賀大学や横浜市立大学のように「データサイエンス学部」を設置している大学が増えているが、そこにアクチュアリーに関する科目がないのは気になった。ア会の年次大会で「アクチュアリーこそ元祖データサイエンティスト」とどなたか発言していたのをかつて聞いたことがあるが、データサイエンスの応用先として紹介できる科目を設置してその魅力を紹介していかないと、広義のデータサイエンティストに進路を取られていかないか心配である
- 北大にも保険数理の集中講義設置しませんかね。。旧帝大で唯一見当たらなかった。。
- 弘前大学にも設置されているのは意外だった。どうやらかつて元日大の黒田先生(この方は日大の旧「アクチュアリーコース」でかつて教えていた)が集中講義で保険数理について教えられていたようだ
- 学部に設置されている大学もあれば、大学院から設置している大学もある。私見だが、アクチュアリー試験レベルの講義であれば、前提条件は教養レベルの微分積分と確率統計程度なので、学部からでいいように思う
- 女子大に保険数理が設置されているのは奈良女子大学だけというのはかなり意外だった。なぜかお茶の水女子大になかった。女性のアクチュアリーを増やそうという取り組みをするのであれば、女子大にアクチュアリーを知るような科目を設けてもよさそうな気もするがそのような動きはないようだ(ちなみに、お茶の水女子大や東京女子大・日本女子大などで、かつてOLISの保険フォーラムでアクチュアリーに関する単発のセミナーが行われていたのは知っているが、あくまでも単発である)
Myベストバイ2024
2024年も終わろうとしています。年末となると年末恒例というものがいろいろとありますが、その中の1つに「ベストバイ」というものがあります。それにあやかって、今回は、今年自分が買ったもののの中で非常によかったものをご紹介します。年末までに是非ポチってくれるとありがたいです。好評ならシリーズものにしようかと思います。それでは行きます。
今年の4月に出された、厚生労働省の年金官僚に関するノンフィクション本。なかなか面白かったです。
公的年金というと、ニュースで出るのは年金額が減るだーとか運用積立金がー、とか国民を煽るようなことばかり。しかし厚生労働省の中には年金官僚と俗に言われる公的年金を扱うアクチュアリーがいるのです。この本では彼らが公的年金についていかに考え、政治家と対峙してきたかがルポ調で書かれています。いかに官僚がなんとかしようとしても、年金が政局に振り回されていく様はなんともはがゆいものでした。特に印象的だったのは、
- 田中角栄は年金官僚にとって敵だった
- グリーンピアははじめからうまくいかないだろうと官僚は察していた
- (旧)民主党にも年金制度に理解のある議員はいた(※ただし、長妻議員のことではない)。そして年金に詳しいからといって票につながるとは限らない
- 年金制度は官僚主導でつくっていったが、だんだん官邸主導になっていった
- その一方、天下り先を増やし維持することにも腐心していた
そういえばこのあとがきにはいわゆる「103万円の壁」について言及があるのですが、この本が出版された半年後にこんなにも話題になるとは誰が想像できたでしょうか。これは私見ですが、うまく「壁」を作らずになめらかに税率を付加するようにすればいいと思いますが、政局に振り回されて最終的に国民に損しか残らないことにならないよう祈るばかりです。
いわゆる大学入試数学の「学参」と言われるものの部類ですが、とにかく面白いwこんなにもマニアックで役に立たない解法があったとは。
著者の佐久間氏はTwitterでマニアックな数学のネタを投下する数学の博士課程の学生なのですが、彼らしさがつまった1冊になっています。例えば、序盤の極限計算の問題で、高校数学であればうまく変形することを考えるところ(一応この本にも正攻法の解法は載っている)、大学数学ではおなじみのロピタルの定理を無理矢理使ったり、テーラー展開をわざわざ使って解いたり、いやーようやるわ。僕も知らなかったような公式が紹介されたり、ゴリ押し計算で解いたり、数学好きにはたまらない1冊になっています。
本の中はとにかく文で溢れていることと、なくなくページを削ったからかところどころ行間が見受けられるので、きちんと読むにはそれなりの覚悟と体力が必要であることは注意しておきます。
ちなみに、どういう人におすすめかというと、これはやはり大学で理科系の数学をひととおり勉強したことがある人(現在進行形も可)であり、決して大学受験生にはおすすめできません。正攻法の解法はあれど、面白い解法ほど(大学入試という意味で)役に立たないものばかりです。大学に受かってかた読みましょうw
すっぽんがベストバイ!?
そう、あの学校のトイレ掃除で見たことがあるだろう、あのすっぽんです。
あれは4月。突然、自宅のトイレが臭くなったのです。間違いなく流して汚物は何もないはずなのに、なぜかきつい臭いが残る。どこか下水臭い感じの強烈な臭さ…。芳香剤やコーヒー豆を使っても臭いは一向に取れない。これは業者を呼ぶべきか…。と思ったところで、ネットで調べてみたところ、パイプに汚物が詰まっていてそれをすっぽんを使って動かせば臭いが取れるかもしれない、という記事を見つけたのです。ということで、ラストチャンスとしてすっぽんを購入しました。
見てもらえばわかりますが、最近のすっぽんは底に出っ張りがあるようで(これまで見たことあるのは出っ張りがないタイプだった)、これは洋式トイレ用のすっぽんで、狭い排水口に対応しているんだそうです。ちなみに出っ張りがないすっぽんは和式トイレ用なんだそうです。
バケツに水をためて一時的に水を溜めてから、すっぽんを使って圧力を加えてブクブクッブクブクッとさせること十数回。…臭いは相変わらずなんだけど、本当に効いているのだろうか?まあ複数回に分けてやってみるか、と後日にもう2回実施。…すると!数日後には下水臭さが完全に取れたのです!やはりパイプに何か詰まっていたようでした。
学校でしかすっぽんを見たことがない方、自宅のトイレのもしものために、1本くらいはすっぽんを買っておいた方がいいと思いますよ。
今年の夏休みは東北を縦断する旅行をしました。その中で、各地のビアバーを巡ることを1つの楽しみにしていました。その中のベスト1だったのは、JR花巻駅近くのビアバー「Lit work place」で飲んだ「ESPRESSO STOUT」です。
私はそもそもスタウトビールが好きだ、ということもありますが、このスタウトビールのいいところは、とにかく濃い!コーヒーの苦みとあいまって濃厚な味わいが出ていました。じっくり飲みたい人にはぴったりだと思います。あまりにもおいしかったので、私は旅館に行く前の夕方と、その翌日の電車が出発する前と2回も訪問して同じものを頼んでしまいましたw
花巻は、菊池雄星や大谷翔平だけではありません!この濃厚な黒ビールもあります!!花巻駅を訪れる機会がありましたら、ぜひLit work placeを訪問してこのビールを試してみてください。もちろん、上のリンクにもあるとおりオンラインショップでも売っています。
◆ ◆ ◆
2025年が皆さんにとっていい年でありますように☆彡
「一般的な」麻雀のルールとは何か~私の場合~
Mリーグも盛り上がってきて、麻雀の知名度・人気度が上がってきている今日この頃です。さて、表題の件。放送対局で有名どころであるMリーグや麻雀最強戦、ネット麻雀でポピュラーな雀魂や天鳳、かたや一般の雀荘で行われるフリーやセットでも、それぞれで細かいところでルールが異なります。同じテーブルゲームの将棋だとさしてルールが変わることはあまりない(特殊ルールじゃなければ持ち時間くらいでしょうか)ものの、多様なルールがありそれによって戦略も変わってくるのが麻雀の面白みの1つであるものの、一方でそれが初心者にとっての分かりづらさになっているのかもしれません。
で、この記事でその結論は書かないしむしろ書けないのですが、ここでは日ごろ私が友人とセットでやるときのルールをMリーグと雀魂の段位戦ルールと比較することで考察してみることにします。
以下、私が友人とセットでやるときのルールを「セットルール」*1と書くことにし、雀魂の段位戦ルールは「雀魂」と簡略化することにします。なお、ここで特に言及しないものは、(いくらなんでも細かすぎるルールは除いて)各ルールで共通しているものとお考えください(例えば25000点スタートとか)。
アガリ止め
| セットルール | Mリーグ | 雀魂 |
| あり | なし | あり |
純粋なゲームとしての競技麻雀と、セット麻雀やネット麻雀の違いの大きな1つとして、アガリ止めのありなしがあります。アガリ止めとは、オーラスで親が和了もしくは流局時に聴牌しているときに、そのまま対局を終了することができる権利のことです。たいていはオーラスで親の人が1位の場合に適用することが多いですが、2位や3位でも適用する流儀を採用している場合もあります(学生時代はラス回避のために止めることはごくまれにあったが、ここ最近は聞かない)。アガリ止めが存在することで、一般に起家のときに北家(すなわちオーラスで親になる)が有利になると言われています。
ちなみに、競技麻雀では採用されることがあまりないアガリ止めルールは、かつては麻雀最強戦で採用されていたことがあったそうですが、2018年にルール改定があり2024年現在ではアガリ止めなしになりました。
明槓(ミンカン)ドラ表示
| セットルール | Mリーグ | 雀魂 |
| 補充牌を取り1枚牌を捨てた後 | 補充牌を取る前に表示 | 補充牌を取り1枚牌を捨てた後 |
ここも一般的なルールと競技麻雀でルールが異なるところです。暗槓した場合はすぐに新ドラを表示するのはいずれにも共通していますが、明槓の場合は、Mリーグでは明槓宣言直後に新ドラをめくっていますが、セット麻雀やネット麻雀ではあまり見かけません。Mリーグから麻雀に入られた方は、ここは注意が必要なところです。
暗槓の搶槓の例外
| セットルール | Mリーグ | 雀魂 |
| ? | なし | 役が国士無双のときのみ適用 |
暗槓の場合、基本的に槍槓は適用されないのですが、雀魂の場合、和了時の役が国士無双のときのみ暗槓される牌に対してロン宣言をすることができます。ちなみに、セットでは一度もそのような状況になったことがないので「?」としています(以降同様)。ちなみに国士無双のときのみ適用されるのはローカルルールとも言われています。
ツモ番のないリーチ
| セットルール | Mリーグ | 雀魂 |
| できない | できる | できない |
Mリーグでは度々ドラマが起こる、最終巡でのリーチ。内川プロの海底一発ツモでの大逆転トップは有名な話ですね。しかしながら、セットや雀魂ではこのリーチはできません。
ダブロン
| セットルール | Mリーグ | 雀魂 |
| あり | なし(頭ハネ) | あり |
ここもMリーグで度々ドラマになる話です。頭ハネで役満を逃した仲林プロのあの表情は今でも忘れられません。一方で、セットや雀魂ではダブロン(ロンによる2人の和了者を認める)はありになっています。ダブロンされた人にとってはたまったものではありません。
トリロン
| セットルール | Mリーグ | 雀魂 |
| なし(流局) | なし(頭ハネ) | あり |
その一方で、トリロン(ロンによる3人の和了者を認める)はセットルールと雀魂では扱いが違います。セットではトリロンとなった瞬間に流局となることが多い(少なくとも私が最初に読んだ麻雀の本のルールにはそのような記載があった)ものの、雀魂はトリロンありなんだそうです。恐ろしい…。
点数の切り上げ
| セットルール | Mリーグ | 雀魂 |
| あり | あり | なし |
今度は雀魂がセットやMリーグと異なるケースです。例えば子の30符4翻のロン上がりは、セットやMリーグ*2の場合は満貫の8000点ですが、雀魂では7700点になります。雀魂はこういうところだけなぜかトラディショナルなルールなんですね…。
チョンボによる罰符
| セットルール | Mリーグ | 雀魂 |
| 子は2000・4000、親は4000オールの支払 | 20ポイントの減算 | (起こり得ない) |
例えば役がないとかフリテンなのにロン和了宣言して手牌を公開してしまった場合は、チョンボとして罰符を支払うことになります。セットの場合は満貫相当の点数を支払ってやり直し、Mリーグでは(細かい行為の対象はルールとして定められているものの)チョンボがあった局では、20ポイントマイナスとなって同じ局をやり直しとなります。セットと異なり相手に対し払わない意味では相手に利しない一方、純粋にポイントがセットのとき以上に引かれるのでなかなかの痛手です。その点、雀魂はチョンボになるような状況になるのは起こり得ない点では、初心者でもやりやすい麻雀ゲームとも言えます(逆にそこに依存しすぎるとなかなかルールを覚えなくなるデメリットはありますが…)。
西入
| セットルール | Mリーグ | 雀魂 |
| あり | なし | あり(西4局まで) |
西入とは、東南戦で南4局を終えても誰も30000点を超えていない場合、誰かが30000点以上になるまで西1局から対局を続行することです。Mリーグだとどんなにトントンな点数でも南4局で終了する一方、セットや雀魂では西入があります。個人的には、学生時代に圧倒的にラスで凹んでいたオーラスでたまたま二盃口を和了り、西入に持ち込んだことは今でも覚えています(ま、結局トップは取れなかったのですが)。
トビ
| セットルール | Mリーグ | 雀魂 |
| (人による) | なし | あり |
点数がマイナスになった場合、トビといって対局がその時点で終了になるルールがあります。雀魂や(この記事ではこれまで言及していませんが)われめdeポンではトビありですね。Mリーグではトビなしで、最低点数のレコードという不名誉な記録もあります。一方、セットの場合は経験上人によって扱い方が様々な気がします。待っている人がいて半荘を回したい場合はありだったり、すぐに飛んじゃうとつまらないからなし、とかそこはいろいろだと思っています。
途中流局
| セットルール | Mリーグ | 雀魂 | |
| 九種九牌 | あり | なし | あり |
| 四風連打 | あり | なし | あり |
| 四軒立直 | あり | なし | あり |
麻雀では途中流局になるケースがあります。例えば1巡目に(それ以前に鳴きがない場合)一九字牌が九種類かつ九牌以上ある場合、九種九牌として途中流局することができます。Mリーグではいかなる途中流局は認められていないため、これらは適用されません。個人的には、全員が立直になる四軒立直でのめくり合いは、観ている側としては楽しいですけどね(やっている側はたまったものではないですが)。ちなみに、上記で挙げた3つは日本プロ麻雀連盟の公式ルールではかつて途中流局が認められていましたが、2023年のルール改正で認められなくなりました。
数え役満
| セットルール | Mリーグ | 雀魂 |
| あり | なし(三倍満が上限) | あり |
数え役満とは13翻以上の役で和了したときに役満と同じ点数を適用するというものです。Mリーグでは役満以外の役では三倍満が上限になりますが、セットや雀魂では数え役満ありとなっています。和了ってみたいものだ。
和了役
| セットルール | Mリーグ | 雀魂 | |
| 流し満貫 | あり | なし | あり |
| 十三不塔 | あり | なし | なし |
| オープン立直 | (人による) | なし | なし |
| 四暗刻単騎 | ? | 役満 | 二倍役満 |
| 国士無双十三面待ち | ? | 役満 | 二倍役満 |
| 九連宝燈九面待ち | ? | 役満 | 二倍役満 |
| 大四喜 | ? | 役満 | 二倍役満 |
最後に和了役についてです。Mリーグは基本的にいわゆるローカル役と言われる役は認めておらず、例えば流し満貫や十三不塔は役がありません。また、役満の中でも四暗刻単騎(いわゆるスッタン)等の特別な待ち方や大四喜は、雀魂では二倍役満になります。ちなみに私はこの記事の執筆時点でリアル麻雀で役満を和了ったことがありません(ネット麻雀では地和・国士無双・四暗刻(単騎も含む)・大三元・小四喜はあり。ちなみに九連宝燈に放銃したことはある)。いつかは和了ってみたい…!
あと、順位点もルールにより異なりますが、いろいろな流儀があるためここでは省略します(順位点のつけ方によって打ち方が大きく変わるので面白いところではありますが…)。
例えば、初めての人たちでセットで打つときとかは、打つ前に大まかなルールを確認するとよいでしょう。上記に挙げた違い以外にも
についても念のため確認した方がいいでしょう。余談ですが、まだ私が麻雀初心者でルールもよく知らなかったときに、悪い友人とセットしたときに「今日は喰いタンなしね」と言っていたのですがその意味がよく分からず(そもそもこの時点で確認すればよかったのですが)、喰いタン仕掛けて和了ろうとしたらチョンボを取られたときに、シメシメと見る悪い友人の顔は今でも忘れません。てめぇ…。
「一般的な」麻雀ルールというのは麻雀本や他のサイトで見かけるものの、何をもって「一般的」かはわからないところがあるので、統一したものがあってもいいかもしれませんね。とはいえ、セットで打っていているときにルールが決まっていないような状況があるときに「困ったらMリーグルールで」とMリーグルールを気軽に参照できるようになったのは、Mリーグ普及の貢献といえるでしょう。
アクチュアリー試験がまたいろいろと変わった件
日付が変わって昨日7月3日にアクチュアリー試験の試験要領が公表されました。昨年と同じく7月の第1営業日の公表になりました。
昨年も試験をCBT化するという大改革が起こったわけですが、今年の変化はそれをも超えるエポックメーキングなものになると思います。
まずは、何といっても1次試験の受験資格の引き下げでしょう。
2022年度までの受験資格といえば、
学校教育法による大学(短期大学を含む)を卒業した方が受験できます。
このほか、次の要件等を満たす方で、所定の書類を提出(※)し、試験委員会が大学を卒業した方と同等の資格試験受験に必要な基礎的学力を有すると判断した方も受験できます。①大学3年生以上の者(4年制大学において、休学期間を除き2年以上在学し、かつ62単位以上の単位を修得した者)
②高等専門学校卒業者
③学士資格を有しない大学院生
④外国の大学を卒業した者、または、外国において上記①~③に相当する学校教育における課程を修了した者
⑤生保数理、損保数理、年金数理等の日本アクチュアリー会資格試験の受験科目に関連する知識を必要とする、保険・年金などの業務に3年以上携わった者
※2022年度資格試験要領より引用
要は、原則は大卒だけど、大学2年から進級できる以上の要件を満たしていれば受験できますよ、というものでした。
それが、今回の試験から、、
2023年3月31日時点で18歳以上の方(2005年4月1日までに生まれた方)
たったの1行!!18歳以上であれば、誰でも受験できる、ということになります。「誰でも」というところがポイントで、昨年までは少なくとも大学に在学ないし高専を卒業していないと受験できなかったのですが、今回は文字通り解釈すれば学歴は関係なし。大学1年生でも、浪人生でも、はたまた高卒や中卒でも受験ができる、ということになります。
アクチュアリー試験は最短でも2年かかるので、もし優秀な受験生がノーミスで合格したら、理屈上は19歳の正会員が生まれることになります*1。
ちなみに、海外の最年少記録はどうなっているか調べてみたところ、SOAでRoy Juさんという方が2015年に20歳で正会員になった、という記事が見つかりました(わざわざ記事にするのがSOAらしいですよね)。
www.soa.org
ちなみに、SOAの受験資格に年齢制限はありません。なんとなれば、小学生のときからでも受験できます。一方で、2次試験に相当する試験が専門的であることと受験料がかなり高い(科目によって1,225ドルかかる)こともあってか、今のところ20歳が最年少記録、となっているようです。年齢制限がなくて、これです。
とまあ理屈のうわべだけの話で自分も最短でアクチュアリー試験を突破したわけでもないのに、資格はあっても偉そうなことを語る資格はないのは重々承知ですが、それでも敢えて書かせてください(←要はただの言い訳を並べただけ)。
まあきっと、いつかは正会員の最年少記録は生まれると思います。大学受験の必要のない内部生あたりが高校生のときから勉強して、順調に合格していく、というのは最年少公認会計士の記事を見ていればたやすく想像できます。
アクチュアリーとしては、仲間が増えることはいいことです。一方で、多くの若手受験生が大学生であることを鑑みると、大学生時代に頑張ってきたこと(世間で言うところのガクチカ)が「アクチュアリー試験」で本当にいいのでしょうか。興味があるなら止めはしませんが、本業を疎かにしてまでやりこむほどのものではない、というのは個人的には思います。私もそうですが、多くの正会員は社会人生活を送りながらアクチュアリー試験を突破してきました。それよりも、目の前にある興味あるもの(それが本当にアクチュアリーであれば止めないが)に打ち込んで、大学だからこそできる研究に打ち込んだ方が長い目で見て良いのではないか、と思います。
あと、理屈上浪人生や高卒、中卒でも受験はできますが、とりあえず大学に入ってから受けましょう。万が一大学を経ずに正会員になれたとしても、アクチュアリー採用をしている多くの会社は大卒を基本的に要件としているのが現実だからです。
もう、とにかく、受験生なら地に足をつけましょう!
そもそも1次試験で求められる数学は学部1年で習う微積の知識は必要だし、確率統計はともかくモデリングも本来なら学部3年で習うようなトピックです。また、会計・経済・投資理論(通称KKT)も、経済こそ学部1,2年で習うトピックではあるものの、会計と投資理論は学部2,3年で習うようなトピックでレベル感が違います。いくら学部1年で受けられるからといって、そう簡単には受からないのがアクチュアリー試験です。早く受かるに越したことはないですが、無理は禁物です。どうか早期合格を煽る人たちに振り回されないようにしてください。
と、いろいろ書いていたら、数年前にこんな記事を書いたことを思い出したんですよ。
key-channel.hatenablog.com
いやー、この記事の発端のアカウントの方、もうちょっと遅く決心していたら良かったのに。。と思う一方です(久々にアカウントを覗いたらリツイート数件のみで自分からのツイートは全部消えていました…)。
本題に戻ります。もう1つの大きな変更は受験料の変更です。
これまで、受験料は非会員は1科目10,000円、会員は7,000円だったのですが、今年度の試験からは一律8,500円になります。すなわち、非会員からすると値下げですが、会員からすると値上げです。受験生の大半は会員であることを考えると、ほとんどの人にとっては値上げですね。
リリースにはいろいろ理由が書いてありますが、まあSOAの2次試験の1科目1,225ドルに比べれば、、まだ良心的とも思えませんか?
あと、1次試験の日程が、昨年は5日間だったのに対し、今年は4日間に変更されていることにも注意です。3日目の午前の年金数理と午後の数学を両方受ける受験生は、受験会場の選択に注意が必要です。
大学1,2年生、いや、18,19歳の方にとってはいきなりチャンスが降ってきた今回の試験制度の変更ですが、受験するとしてもダメでもともとの気持ちくらいがちょうどいいと思います。
ともかく、受験される方は頑張ってください。
*1:例年理事会承認は3月上旬なので、それ以降から4月1日までに誕生日の人は19歳の正会員ということになる
少子化には良い面もある?
生命保険の業界紙である「週刊インシュアランス 生保版」の2023年6月号第4集を読んでいると、「主張」というオピニオンコラムのコーナーにとんでもない見出しを見つけてしまいました。その見出しは、「少子化には『良い面』もある」というものです。
インシュアランスはネット記事を掲載しなくなったので、要点だけまとめると、こんなことが書かれていました。
- 「少子化」は深刻な問題であるが、好ましい側面もあるのではないか
- 人口問題を取り上げる際は、多様な視点・長期的な展望で考えることが重要
- 「一人当たり引き継がれるもの」は少子化になるほど大きい(正の遺産も負の遺産も)
- 「高齢化」問題や「空き家」問題も同様に見方を変えればポジティブな捉え方もできる
好意的に解釈すれば、「少子化」を題材にして、一方的な見方だけに固執せずにいろんな考え方をしてみよう、という読者へのメッセージなんだろうな、というのはあながちわからないでもないです。しかしながら、「少子化」を題材にするのはちょっと無理筋ではないか、というのが一読した感想です。
この主張に対しては2つに分けて考えるべきであり、
- 一般論として多様な視点・長期的な展望で考えることに対する是非→これは同意
- それを踏まえて少子化には良い面もあるのかという是非→それは同意しがたい
と、大風呂敷を広げるだけ広げて、各論については例示にとどまっているのはちょっと無責任にも感じます。
例えば、少子化の「良い面」として挙げている「一人当たり引き継がれるもの」が大きくなるという点ですが、具体的に引き継がれるものとは何でしょうか。マクロ的には、(記事でも挙げているが)道路や上下水道などの公共物、ミクロ的には、親から相続するであろう遺産でしょうか。前者の場合、公共財を資産評価したものを1人当たりに頭割りして考えることはナンセンスですし、むしろ少子化によってそれを維持する人手が足りなくなってきているのが現状です。後者の場合、確かに裕福な家庭であればその恩恵を受けるケースもあるでしょう。しかしながら、取り分が増えるだけ相続税もかかるわけで、どのくらい恩恵があるかはちょっと複雑な問題な気がします。ちなみに、この記事によると、平成27年の税法改正の要因もありますが、被相続人一人あたり金額は減少傾向にあるようです。果たして、それらを踏まえると総合的に見てプラスだと言えるのでしょうか?定量的に分析してみる余地はあるかもしれませんが、直観的には疑問符がつきます。
見方を変えることで議論が発展することはあるでしょうが、アイディアだけにとどまらずにそこから深い考察を入れていかないと意味がないですし、「見方を変える」といいつつやっていることが「現実逃避」や「ポジティブシンキングという名の思想の塗り替え」になってしまっては元も子もありません。
Mリーグ2023-2024ドラフト会議の予想をしてみた
独断と偏見が入り交じったMリーグドラフト予想でも置いておきます(敬称略)。異論は受け付けない。なお、当方はMリーグのファンの1人に過ぎず、機構や各チームとの利害関係は一切持ちません。
・BEAST Japanext
菅原千瑛※指名確定
鈴木大介・・・即戦力の超攻撃型麻雀はまさにビーストにふさわしい
浅井堂岐・・・オーディションでは敗れたものの、最後まで諦めないアシスト+雀王の実績は十分
HIRO柴田・・・鳳凰位タイトルに加え、安定した打ち運びでポイントゲッターとして期待大
・セガサミー・フェニックス
醍醐大・・・最高位戦のプロから選出が有力となると、近藤プロの代わりが務まるのはこの元最高位か
・赤坂ドリブンズ
友添敏之・・・風林火山オーディション決勝にも残り、去年の最強戦決勝にも残り、アピールとしては十分評価に値する
水口美香・・・もともと2019ドラフトの有力候補の1人だった人気女流雀士。4年越しの悲願なるか
※他可能性がある有力候補
忍田幸夫・・・ベテランの精神的支柱として、BEAST Japanextの指名はあり得る
竹内元太・・・現最高位。実力なら↑の最高位戦のプロよりも申し分ない。ドリブンズは可能性あり?
新井啓文・・・オーディションで肉薄する実績は申し分ないし、ムードメーカーにもなれる。BEAST Japanextとドリブンズは可能性あるか
矢島亨・・・元雀王。人気も実力も申し分ないが、あとはアピールがどこまで届いたか
佐月麻理子・・・今女流で実績だけで評価するならこの人。男性にも負けない打ち筋が魅力
中田花奈・・・BEAST Japanextに指名されればすぐさま看板選手になり得るが、菅原プロの指名確定により、その確率は半減?
泣いても笑っても、結果はあと4日後。
横浜マラソン2022を走ってきました~感想と課題~
久々の更新です。
タイトル通りでありますが、先週の日曜日に横浜マラソン2022のフルマラソンの部に出場し、なんとか完走することができました。今日は当日の振り返りと(自らのことはおこがましくも反省せずに)今後の横浜マラソンの課題について書いてみようと思います。
横浜マラソンは文字通り横浜を走るマラソン大会で、フルマラソンはみなとみらいからスタートして、本牧、根岸、磯子と南に進んでいって、金沢区の南部市場付近を折り返して、再びみなとみらいに戻っていく、というコースになっています。
当日は横浜市出身の谷原章介さんが7kmの部を完走したとか、有名人も走っていたそうで、東京マラソンまではいかずとも、横浜ならではの盛り上がりを見せていたようです。
と、他人事のような(雑な)概要はともかく、早速本題に行ってみましょう。
横浜マラソン当日の振り返り
マラソンのみならず、普通翌日にスポーツの大会が控えているのであれば、前日は十分に睡眠をとって身体を休めるのは当然のこと。が、私はこの前日に限って、のっぴきならない事情で夜中の2時まで起きていなければならず、そして当日は受付の時間の事情で6時起きせねばならず、わずか4時間しか寝れませんでした。個人的には、4時間睡眠によるコンディション不良というよりもよく寝坊しなかった、というところで若干安堵していました。
軽くシャワーを浴びて、いざ出発。最寄駅で電車を待っていたら、荷物預かり用の袋持っている人や運動靴に計測タグをはめている人が乗ってきて、明らかに同志と思われる方々を見かけました。
朝ごはんは、食べ過ぎて走っていて腹痛になるのが怖いので、アミノバイタルのゼリードリンク*1だけ注入しました。
みなとみらい駅はマラソンランナーでごった返していて、トイレは行列…。駅のトイレは諦めて、そのままパシフィコ横浜の受付へ。受付を済ませるには、専用のサイトで過去1週間の体温・体調を入力する必要があって、過去1週間分入力することで、ようやく受付可能となり、そのバーコードを読み取ってくれて、中に入ることができます。そこで手荷物を預けて、いよいよTシャツにジャージ姿とランニングモードになります。手元にはスマホと片耳分のワイヤレスイヤホンだけ。
といってもスタートまでは1時間くらい残っている。というわけで、トイレに行くことに。が、ここでのトイレの行列はみなとみらい駅以上の長蛇の列。まあ時間はあるとはいえ、こんなことなら先に駅のトイレに行っておくべきでした。行列を待っている間は、スマホのファイル整理で時間つぶし。よい時間つぶしになりました。
スタートは8時30分で、15分前にようやくスタート地点に到着。スタート地点はどうやらゼッケンのアルファベットごとにブロックが異なるようで僕はEとのことで本来にスタート地点のランドマークタワーからやや離れた横浜市役所近くで待機。おそらく、事前記入のゴール予想到達時間でおおよそ分けられているのでしょう(Aに近いほど3時間切りで走り、後の方だと設定時間ギリギリ)。確かKまであったから、参加者の中では真ん中くらいなのでしょう。
ランナー側からすると、オープニングで何が起こっているかが全くわかりません。とりあえずマイクで男性が何か騒いでいる(どうやら山中市長だったらしい)のは聞こえても、何を言っているのかはまったくわからず、8時半付近でなんかよくわからないけど拍手が起こったのでとりあえず拍手。隣の道路では僕より早いアルファベットのブロックが前進しているのを見て、ようやくスタートが近づいた、という気分になりました。そして、、いよいよスタート!最初は前が混んでいることもあり、ほぼジョグくらいの速さでしか前に進めず。ようやくランドマークタワー前のスタート地点に到着。スタート地点には、24時間テレビの100kmマラソンでおなじみの坂本トレーナーやfm yokohamaのDJの栗原治久さんらが盛り上げていました。そこに手を振って、意気揚々とスタート。
最初に飛ばし過ぎてもいけないので、控えめに周りに合わせるようなペースで進める。ペース的にはほぼ8km/hくらいで、息切れしないくらいのペース。目標は5時間前半くらい。
まずは北上して、神奈川区の中央卸売市場を目指す。ここら辺は周りを見れる余裕がある。
そこを通過してまたみなとみらいへ戻る。ここら辺はコースの距離稼ぎなんだろうなあ。
給水スペースがこまめに置いてあるのが印象的でした。実際はちょっと覚えていないものの、だいたい1.5kmに1箇所はあるよようなイメージでした。12年前に10kmの部で参加したときは、1箇所しかなかったので、ずいぶん対照的。というわけで、お言葉に甘えて、ほぼ毎回給水のアクエリアスを取り続けました。
42.195kmは果てしなく長い。みなとみらいに戻ったのはいいものの、そこから山下ふ頭、本牧へと向かっていく。そこからさらに南下する。マラソンのこれまでの最長は10kmだし、ウォーキングを含めても、四国八十八ヶ所でも1日20数kmが最長だったので、半分越えたらもはや未知の世界です。本牧の10km通過までは元気でしたが、そこから30kmもあるのかという絶望との闘いです。。しかも、当日は磯子くらいまで走るというくらいの認識でコースをきちんの把握しておらず、南部市場まで走るの!?となったときにはうげー、、となっていました。
ところで、横浜マラソンの翌日がハロウィンということもあり、コスプレランナーもちらほら見かけました。覚えているだけでも、マリオとルイージ、ルフィ(前日に映画が放送されていましたね)、亀仙人、水戸黄門(!)、楽天カードマン、etc.と盛りだくさん。それにしても、走りに影響しないんですかね。
走っている最中は、スマホに入れた音楽を聴くのが唯一の癒し。どうやらルールでは両耳にイヤホンをつけてはいけないらしく(大会主催者の指示が聞こえなくなるから)、片耳で聴いていました。ここは大好きなWANDSをかけまくっていました。
本牧から根岸へ向かうところで明らかにペースダウン。ここらへんで、とりあえず折り返し過ぎたらリタイアしようかを真面目に頭をよぎっていました。とにかく走っても走っても終わらない(当たり前だ!)。脚も痛いんだけど、絶望感の方が強い。
ここら辺になると、電車感覚で走っていました。スピードは電車にならないけれど、駅に向かって走る感じ(元町・中華街→石川町→(本牧)→根岸→磯子→新杉田→南部市場)になっていました。次は~根岸~根岸~みたいな感じ。といいつつも、根岸線の電車に抜かれてまた絶望するわけですが。
そんな感じで身体を騙し騙し走っていくのですが、脚がだんだんと重くなっていく。太ももらへんに鉛を巻いて走っているのか、という気分。走りたくても、歩幅が靴のサイズくらいにしかならない。きつすぎる。ここらへんからだんだんと周りが自分を抜く人が大多数になってきました。
とはいえ、もはや惰性で走り続け、なんとか南部市場の折り返しまでたどり着きました。もうやめたかったけど、ここら辺になると、倒れりゃ本望とよくわからない開き直りで走っていました。
そこから帰りはしばらく国道を走ってから高速道路へ。これが地獄の始まりとはつゆ知らず…。というのも、高速道路に入ってみなとみらいへ戻るのかと思いきや、新杉田の入口に入ったら、なんと南部市場方面にまた走っていくとは…。これは精神的に参ります。なんせ、みなとみらいから遠ざかっているわけですから。どこまで行っても折り返しが見えない。これがつらい。そしていよいよ太ももが上がらなくなってきた。。これは走るより早歩きの方が早いのでは。。ということでここから早歩きにスイッチ。太ももを上げなくて済むので、ややきつさはやわらぐ。ただ、ペースはやはり走るより遅くなるし、意識して腕を振らないとペースが遅くなってしまうので、腕を大きく振っていくことは意識していました。
みなとみらいへの逆走はやはり南部市場付近で折り返しになり、ここからようやくみなとみらいへ帰っていくだけ。
それにしても、高速道路に入ると給水スペースも豪華になっていき、ベリーダンスやサルサを踊っている女性陣がいたり、ともかくランナーを盛り上げようという意図を感じました。こちとら盛り上がる余裕はないのが本音なのですが。
高速道路は山下ふ頭付近(本牧JCT)でお別れ。ようやくゴールが近いという感覚に。それにしてもここら辺からボランティアの方のプラカードが頻繁になってきた印象ですね(「ゴールまであと少し!」とか「痛みは気のせい!」とか)。
時間制限も気になるところですが、そこはなんとか制限30分以上はキープしていたようです。
そして、、14:31、グロスで6時間1分、なんとか完走することができました。ネットではなんとか6時間切り。ゴール後にはラッキー給食なるものがあったのですが、その1つのデルモンテのバナナだったときは心の中でずっこけました(でもうまかったです、というかエネルギー補給にかなり助かりました)。
フィニッシュの瞬間は、泣かずともこみ上げてくるものがありました。よくここまで耐えられた自分、そして支えてくれたボランティアの方々。体調は最悪だけど、なんとかなりました。
横浜マラソンの感想と課題
とにかく、止まるな!
これはマラソンが好きな、僕の大師匠の教えで、とにかく止まらずに走っていれば42.195kmだろうが100kmだろうが完走できる、というものです。後半は早歩きになってしまいましたが、足がつろうがともかく止まらないことを意識していました。給水ポイントだと減速せざるを得ないのですが、その際の加速はかなりきつかったです。ということは、止まってから再び走り出すのはかなりきついのは容易に想像できます。完走したかったら、どんなにきつかろうが、とにかく止まらずに走り続けることです。
マラソンというよりハーフマラソン+ハーフ競歩
前半はペースはともかくなんとか走れたものの、後半の高速道路に入ってからは早歩きになってしまいました。終わってから時間を見返したところ、前半はほぼ10km/hで貯金して、後半は早歩きでペースダウンしたので貯金を食いつぶしていた格好になっていたようです。横浜マラソンの制限時間は6時間半で、まあハーフマラソン+ハーフ競歩でもなんとかなるということが証明できたようです。ところで、だいぶランナーに抜かれて、高速道路で給水ポイントでアクエリアス飲んでいたら、とあるボランティアがぼそっと「もう全然人が来ないね」と言っていて、事実ではあれど、だいぶ遠ざかってしまったのかと辛かったです(ボランティアにというより、実力不足の自分に)。
参加費が高すぎる問題
とにかくですね、参加費が高すぎです!
この横浜マラソン2022のフルマラソンの部にエントリーするのに支払った金額は、21,000円(支払手数料込み)です。これは、東京マラソンに次ぐ高さです。
で、これ、どれくらい高いのかというと、例えば10年前の東京マラソン2012だと10,000円でした。この10年でほぼ倍になっているわけです。横浜マラソンでフルマラソンが始まったのは2015年ですが、その年のフルマラソンの参加費は支払手数料込みで15,200円*2。同大会比較でも約4割も値上げされているのです。感染対策でコストがかさむとか理由はあれど、これでは一般ランナーが気軽に走ってみようとかなりづらくなるのではないでしょうか。別に儲けるわけじゃないのなら、もっと工夫できないものでしょうか。それでも払って走ったわけですが、次も走りたいかと言われると、金銭的な意味ではちょっと足踏みしてしまいます。
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絶望の高速道路
当初、高速道路を走れるというのは自分の中で喜びでした。なんせ、普段は高速道路をon footで走れることなんてないわけですから。ところが、、いざ高速道路に入ろうとすると、当然入るときは上り坂。そこでペースダウンを余儀なくされる。それに上記のとおり、南部市場から新杉田へ向かってみなとみらいへ帰ろうとしているところに再び南部市場へ向かわせようとしているわけですから、ランナーのモチベーションがダダ下がりです。こんなことをさせるくらいなら、国道での折り返しをそもそも海の公園か八景島シーパラダイスにするか(すなわち南部市場のさらにその先)してほしいです。
さらに、高速道路の何が辛いかというと、カーブです。一般道であればただ単に曲がるだけなのですが、高速道路のカーブはわざと斜面になっています。この斜面を走るのは、常に上り坂を走っているような感触で、とにかくきつい。下手すると、高速道路の入口の上り坂よりもこの斜面走りはしんどいです。横浜マラソンの難所は間違いなく高速道路だと思います。
楽しいのは走っている最中ではなく、走った後!
これはただの個人の感想に過ぎないことを強調しておきますが、一素人でロクに練習もできていない(ジムで週1,2で5km orサイクルで10km走るのが関の山)人間からすると、走っている最中はただただ辛く、沿道の声援に応える余裕なんてありません。楽しく走ろうなんて誰が言ったのでしょうか。そんなの、土台無理です!!
とはいえ、喉元過ぎれば熱さを忘れる、ということわざがあるとおり、走った後はこのブログを書く余裕があるとおり、いくらでも武勇伝的に語れるわけです。そりゃ振り返るのは結果的に完走できたし楽しいです。
まあ日頃からきちんと練習しているランナーは楽しいのかもしれませんが、僕にとっては最初の10km以外はほぼほぼ苦痛でしかありませんでした。
オープニングがよくわからなかった問題
スタートがブロックによって別なのが分かっているなら、せめてスピーカーはつけてもらいたかったですね。僕は市長の熱烈なファンというわけではありませんが、何と言っているかくらいは知りたかったです。よくわからないまま拍手して、よくわからないまま走らされるのはちょっとランナーファーストとは言い難いです。
と、いろいろと書いてきましたが、ボランティアの皆さんには本当に助けられました。彼(女)らの応援がなければ、完走できなかったと思います。円滑な運営になったのも、ボランティアがあってこそだと思います。
走ってみて、こんなに自分が遅いのかと現実を見せつけられたと同時に、アスリートが2時間数分台でしのぎを削っていることを心から尊敬できます。あんなペースでずっと走れるって、当たり前ながらすごいことなんだと体感できました。
ともかくフルマラソンを完走できてよかったです。次…?いや、もう応援する側で十分です。


