文章力の基本

あけましておめでとうございます。本年も本ブログをよろしくお願いいたします。

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4534045883/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&tag=keykeioboy-22文章力の基本
作者: 阿部紘久
出版社/メーカー: 日本実業出版社
発売日: 2009/07/24
メディア: 単行本(ソフトカバー)
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今回は「文章力の基本」という本をご紹介します。
「文章力がある」というのは、どういうことを指すのでしょうか?私なりの解釈ですと、1. 1文の骨子、及び全文の骨子が論理的で分かりやすい 2. 表現が巧みである 3. なるべく難しい語彙を用いていない ということではないかと思います。この本では1の向上を目指しているものだと位置づけています。
何気なくブログやTwitter、ひいてはビジネス文書やレポートを書いていると、書き手は大して気にならないけど、読み手にとっては「?」となることはよくあります。この書き手と読み手の齟齬を埋めるには、文章を書くときのポイントを意識することです。例えば、短く書く(1章)、助詞の使い方などです。
この本にはそんなポイントを77点挙げられて紹介しています。割と重要だと思うものを抜粋してみます。

  • 短く言い切る勇気を持つ
  • 幹を1本1本立てていく
  • 文の前半と後半をかみ合わせる
  • 宙に浮いた言葉は書かない
  • 文の形をシンプルにする
  • 論理的に首尾一貫させる
  • 本来の意味を考えて言葉を探す
  • 概念(コンセプト)を整理する
  • なるべくシンプルに整理する
  • 同じ話はまとめて書く
  • 読み手に頭を使わせない
  • 主役は早く登場させる
  • 修飾語は直前に置く
  • 読点は、意味の切れ目に打つ
  • いきなり核心に入る
  • 削れる言葉は徹底的に削る
  • 似たような言葉をたくさん並べない
  • 目に浮かぶように書く
  • 具体的なエピソードから入る
  • 強調する言葉は控えめに使う
  • 自分の特徴についても事実に語らせる
  • 読み手をあまり待たせない
  • 漢字本来の意味から離れた言葉は仮名で書く
  • ホワイト・スペースを活用する

この手の本全般に言えることですが、この本を一読しただけでは文章力は上達しません。文中にある改善文を声に出して読んでみたり、文章を書く際に意識してみたりすることで、次第にレベルアップしていくのではないかと思います。
書評らしく評価してみます。この本でノンフィクション大賞や芥川賞を取れるほどになるとは全く思いません。ただ、日常生活や仕事で必要なライティングスキルのポイントをかいつまんでいるところがシンプルでいい。特に就活生には変なES対策本より十分役立つと思います。テクニックに走るのではなく、こういうシンプルで伝わる文章を書くことこそが良いアピールにつながるでしょう。

この本の関連本として以下のようなものもあります。

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4334976174/ref=as_li_qf_sp_asin_il_tl?ie=UTF8&tag=keykeioboy-22&linkCode=as2&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4334976174文章力の基本100題
作者: 阿部紘久
出版社/メーカー: 光文社
発売日: 2010/06/19
メディア: 新書
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