唐突ですが、先月の2月、会社を1週間お休みをいただき、四国八十八ヶ所のお遍路に行ってきました。
そのお遍路の旅を2回に分けて紹介したいと思います。今回は、準備編ということで、旅行前の計画で参考にしたもの、準備したものをご紹介したいと思います。
なぜ、お遍路か?
そもそも予め会社から「年度中に(夏休みを除いて)1週間休みを取れ」と言われていました。とはいえ、アクチュアリー試験中(当時)*1の身。4〜12月に取得してもどうせ試験勉強に当ててしまうのが関の山…。というわけで、1〜3月のいずれかになるわけですが、1月は業務の都合で無理。そうすると、2,3月が候補。せっかくなら旅行に行きたい。どうせなら行ったことないところがいい。とすると、行っていないのは…四国!!ここでなぜ海外へ行くという発想がなかったのかは謎ですが、まあともかく四国へ行くことは確定したわけです。
で?あ、そうそう、お遍路ですね。実は特に理由はないんですよ。特にこれといった信仰心があるわけでもない、かといって興味がなかったわけではない(水曜どうでしょう的に)。四万十川で川下りも興味あるけど、それは行くなら夏だよな…。というわけで、まあクタクタに疲れることは目に見えているけれども、お遍路の旅をすることになったわけです。
お遍路の計画
与えられた条件は、以下のとおり。
- 日程:1週間、具体的には、6泊7日
- 私のスペック
- 慢性的な運動不足→オール歩き遍路は無理(というかそこまで予算がない*2)
- ペーパードライバー→この時点でレンタカー使用による全寺制覇は無理
- 予算:交通費含めて10万以下(厳格にチェックしたわけではないが、まあこんな感じ)
その他もろもろを考慮した結果、電車・バスを使って、こんな感じで徳島・高知のお遍路を回ることを計画しました(後述しますが、この計画は見事に崩れることになります)。
1日目:1番霊山寺〜(最低)6番安楽寺(できれば)8番熊谷寺
2日目:7番十楽寺?〜12番焼山寺
3日目:13番大日寺〜19番立江寺
4日目:20番鶴林寺〜23番薬王寺(徳島ここまで)
5日目:(ここから高知)24番最御崎寺〜30番善楽寺(ここでほぼお遍路は終了)
6日目:(観光・近い寺があれば行くスタンス)
7日目:帰宅
歩き遍路とレンタカー遍路をやらない、という時点で、必然的に電車・バスを使わざるを得なくなるわけで。まあそれでも割と歩くことにはなりますが、全部歩くよりはマシなので。。そうすると、4県回るのは無理。資料(後述)を見てシミュレーションした結果、(一部飛ばす可能性があっても)徳島からスタートすると高知までなら行けることが判明。ホテルなどもこのシミュレーションを基に予約しました。
ちなみに、結果的に2月に行ったのは、3月だと彼岸をはさむので、お遍路のピークを迎えることになり、ホテルが全く取れないという事態を避けるためです。結果的に2月に行ったのは正解だったな、と思いました。というのも、確かに冬で寒いですが、歩いていると身体が自然と温まるので、厚着していると汗が出てくるくらいです。それに、そこまで混んでいないし、花粉もピークになっていないので花粉症の方でもまだ行きやすいかと思います。
計画を立てる際の注意
電車・バスを使ってお遍路をする場合、電車やバスはそんなに頻繁に来ない、ということを念頭に置いといてください。1本逃すと次は1時間後、なんてザラです。普段使っている電車やバスの感覚で計画を立てると、痛い目に遭います。
電車・バスを使う場合、必ずダイヤと運行時間を照らし合わせるようにしましょう。
JR四国:http://www.jr-shikoku.co.jp/01_trainbus/jikoku/
徳島バス:http://www.tokushima-tdm.jp/bus/pc/
高知東部交通(甲浦から奈半利までは電車がないので、室戸市にある寺はこのバスで行かざるを得ない):http://www.tobukoutsu.net/item/?group=grp01
土佐くろしお鉄道(ごめん・なはり線):http://ekikara.jp/newdata/line/3901031.htm
とさでん交通:http://www.tosaden.co.jp/bus/rosen/
土佐くろしお鉄道(中村線):http://ekikara.jp/newdata/line/3901031.htm
また、納経(金銭(具体的には300円)を納めて納経帳に仏号・寺号・三宝印を受けること。本来の意味合いは全く異なるがスタンプラリーに近い)を行う場合、午前7時から午後5時までとなります。できるだけ多く回ろうとすると、必然的にスタートは早朝になります。スケジュールも午後5時に余裕をもって間に合うように計画しましょう。
事前に用意したもの
服装
お遍路というと、http://www.maenaem.com/henro/too.htm のイラストにあるような、菅笠から始まり金剛杖・白衣・半袈裟・念珠…と一式を揃えないといけない、みたいなイメージをもたれるかもしれませんが、そんなことは全くありません。実際、先ほどのリンク先にも
遍路はお心、服装に決まりはありません。なるほど現代のお遍路さんはジーンズにスニーカー、帽子にサックと実に様々!とはいえ白衣まとうだけで、地元の方や、お遍路さん同士の交流がぐっとスムーズになり、気持ちもうんと引き締まります。
と書いてあるように、個々人のやりやすい格好で問題ありません。とはいえ、さすがに「お遍路やってます」感は出したいもの。予算内に収めるように、以下のものは買いました。
- 白衣(これを見ればさすがにお遍路とわかるだろう。下記を購入)
- 念珠(葬式用にすでに持っているものの、実は宗派で念珠の種類が違うらしく(気にしなくてもいいことらしいが)、こちらも新たに購入。ちなみに四国八十八ヶ所の多くのお寺は真言宗)
- 納経帳(行った証拠残しに。B5サイズくらいのものを購入)
- ロウソク(参拝用に。これは100均で調達)
- お線香(同上)
着用白衣(無地 袖付き) あらゆる巡礼、霊場巡りに使えます。 【お遍路用品/巡礼用品】 (M)
出版社/メーカー: お遍路用品のいっぽ一歩堂
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↑の白衣を買ったのですが、この白衣の良いところは、ファスナー付きのポケットが大きいところです。買った納経帳のサイズがちょうどすっぽり入るので、わざわざバッグから取り出さなくてもポケットに入れておくことができます。
また、雨具は傘でもいいのですが、荷物としてかさばることもあり、レインコートを買いました(もっとも、実際お遍路に出てみると、杖と傘を挟める器具をつけて歩いている方も見かけたので、物は使いようなんでしょうね)。
mont-bell (モンベル) トレッキング レインポンチョ (WT / L)
メディア: ウェア&シューズ
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靴はアディダスのランニングシューズを購入。お遍路用のシューズでオススメされているのは、探すといろいろと出てきますが、履きつぶしても構わないくらいの気持ちでいいと思います。これは高すぎず安すぎず、ちょうどいいと思いました。負担軽減はどうか、というところですが、そもそも筋肉痛でそれどころではないので、そこはコメントできません(苦笑・たぶんどの靴履いてもこうなっている)。
[アディダス] ランニングシューズ Alpha BOUNCE RC GIW68 B42653コアブラック/ユーティリティブラック F16/ランニングホワイト 26.0
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あと、着替えは1日分だけ持参すれば十分です。それ以上は荷物の邪魔になるだけです。もちろん、その日にコインランドリーなどで洗濯にかけることをお忘れなく。
バッグ
バッグもお遍路用のものをネットで探すといろいろ出てきます。そんななかで私が選んだのは、mont-bellのキトラパックの40Lです。
(モンベル)mont bell トレッキング ザック 30L?45L 2?3泊 キトラパック 40 1123963 40 BK
出版社/メーカー: モンベル(mont-bell)
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使ってみてよかったのは、とにかくポケットが多いところ。上部には買っておいたレインコートを入れて、メインのポケットには着替えが余裕で入る。真ん中のポケットは納経帳が入るし、下のポケットには小物をたくさん入れておける。側面にペットボトルのような飲み物が入れられるポケットがあればなおよかったですが、それくらいは手でなんとかなりますかね。おそらく30Lのものでも足りたかもしれませんが、今後海外旅行に行くことを考えると、40Lにしました。
結局、持っていったものは以下のとおり。
- 白衣
- 数珠
- お線香
- ロウソク
- 納経帳
- ポシェット(家にあったもの。数珠、お線香、ロウソクを入れるもの)
- 保険証(幸い使わなかったけど、何かあったときに困らないように)
- 携帯用リステリン
- スマホとその充電器
- お遍路ガイドを印刷したもの
- タブレットとその充電器
- 文庫本(電車・バスに乗っているとき用に)
- 着替え(1日分)
ロウソクやお線香が切れても地元で調達できます。お寺でも買えますが、割高なので予め十分用意しておいたほうがいいです。
あと、リップクリームも持っていったほうがいいかもしれません。
参考にしたもの
- 〜家田荘子の電車・バス「コラボ歩き遍路」〜:http://www.gokutsuma.com/henro2/index.htm
- 四国遍路を列車・バスなど公共交通機関で巡るためのハンドブック「四国88NAVI」の発行について | 交通政策部 | 四国運輸局:http://wwwtb.mlit.go.jp/shikoku/88navi/page.html
- 四国運輸局が発行しているハンドブック。各県ごとにPDFファイルが置いてあります。ここでダウンロードしなくても、四国の各空港や主要駅にも無料配布されているらしいです。これも計画の参考にしたり、道中で確認に使いました。ただ、バスの経路を書くなら具体的に「○○行き」とか表示すればいいのに(初見ではわからん)、それにこれだけ見ているとバスと電車でスムーズに行けるような錯覚に陥りがちです(実際は全くそんなことない)。使えるんだけど、もうちょっとなんとかならないのか、というのが正直なところです。
前半はここまで。次回は旅行記をお送りします。