TeXをインストールする(Windows編)

数学に限らず、理工系の学生・研究者ならばTeXをインストールして、使用する機会があると思います。
数式の入った文書を作成するときは、TeXのほうがはるかにきれいに、かつ楽に入力・出力することができます(Wordの数式エディタがゴ○と感じてしまうくらいw)。
今回は我流、WindowsマシンでのTeXのインストール方法をご紹介したいと思います*1

※わからない方のために:TeXとは主に理工系や理論経済系などの論文で用いられる、組版ソフト(要するにWordと似たようなもの)です。これを利用してPDFの文書ファイルやプレゼンテーション用のスライドを作ることも可能です。詳しくはこちらを参照するといいしょう。

1.TeXをインストールする
まずは、TeXの素材そのものをインストールするところから始めましょう。
TeXの本からインストールするものもありますが、最も無難で使いやすいのは、あべのりのページTeXインストーラ3でしょう。
手順通りに従ってやれば、dviとかghostscriptとか必要最低限のものがインストールでるし、初心者殺しの環境変数の設定などの手間も省けます(何言っているのかわからない、という人はとりあえずこのソフトでなんでもできちゃう、とだけ覚えれば大丈夫です)。
ここでは、面倒なので、Texを実際に書くエディタソフトとしてWinshellもインストールしましょう。

  1. あべのりのページからTeXインストーラ3とプラグイン集をダウンロードする。
  2. プラグイン集(11'1月現在"abtexinst_plugins"という名前になっている)に入っている全ファイルをTeXインストーラ3内のフォルダ(11'1月現在は"abtexinst_0_81r3"という名前になっている)にコピペする
  3. インストーラ3内のabtexinst.exeを起動する

  1. 「次へ」をクリック

  1. インストール先を指定。特に特殊な設定がなければ「次へ」をクリック

  1. dviout、ghostscript、gsviewのインストール先を指定。が、無視して「次へ」をクリック

  1. インストールファイルを選択。チェックがついていることを確認して「次へ」をクリック(※画像ではチェックが外れていますが*2、最初にインストールしていれば勝手に必要なもの+最新版のファイルにチェックされています)
  2. あとはひたすらインストール→フィニッシュ→次へ
  3. 全て終わると再起動を要求されるので、「はい」を選択

2.Winshellを設定する
TeX用のエディタはいろいろありますが、初心者が使うのに無難だと思うのはやはりWinshellだと思います。
僕が通っている大学のPCにも標準で入っているし、無理に他のソフトを使うよりは、まずはこれを使ったほうがいいと思います。
以下は、上のTeXのインストールがされていることを前提に書きます。

  1. Winshellを起動すると、言語の選択を求められる。ここではJapaneseを選択

  1. 「オプション」→TeX関連プログラム設定を選択。右にプログラム、とあるので、PDFLaTeXをクリック

  1. exeファイルを「pdflatex.exe」から「dvipdfmx」に書き換える。さらに、コマンドラインを「-interaction=nonstopmode -synctex=-1 "%s.tex"」から「"%s.dvi"」に書き換える(こうしないと日本語で書かれたPDFファイルができない)。

これで設定が完了しました。
あとは、ためしにTeXファイルでも作って、実際に動くかやってみましょう。
たとえば、こんな感じでTeXファイルを作るとします。

\documentstyle{jarticle}
\begin{document}
こんにちは、\TeX の世界へようこそ!
\end{document}

そうして、F5キー、またはLaTeXのボタンをクリックすると、以下のようなDVIファイルが作成されます!

TeXの世界は奥深いです。TeXで検索するだけでもいろんなサイトが出てくるので、自分なりにカスタマイズしてみるといいでしょう。

*1:ここに紹介して障害になっても管理人は責任を負いかねますので、自己責任でインストールしてください

*2:僕がインストール後にコピーしたためこうなった汗